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文学 literature |
手のなかから宇宙へ 想い出から未来へ - ペレック 『さまざまな空間』 |
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<生きること、それは空間から空間へ、なるべく身体をぶつけないように移動することなのである>。ジョルジュ・ペレックの1974年作『さまざまな空間』が登場。 ジョルジュ・ペレックは、レイモン・クノー率いる実験文学集団ウリポのメンバーとして、あるいは実験的大作『人生使用法』(1978)の著者として知られるフランスの小説家(1936-1982)。 本作『さまざまな空間』(1974年)は、「ページ」「寝室」「アパルトマン」「通り」「地区」などの<さまざまな空間>をテーマにした、ペレックの自伝的エッセイ・考察を集めたもの。 のちに『人生使用法』として結実する、ある集合住宅のすべての部屋の生活を描写するという小説の構想も収録されている(「集合住宅」)。 一節一節は短く、小説というよりは自伝的エッセイなので、気軽に読める。しかし<言葉の工学者>ペレックだけあって、リラックスした雰囲気のなかにも、言葉やフレーズの選びかた、そして考察の鋭さは比類なきものがあり、どのページをひらいても「さわやかな充実感」のようなものがある。 翻訳本にもかかわらず、日本語として読んでもこれだけフレッシュだということは、塩塚秀一郎氏の翻訳が素晴らしいということでもある。 そしてこの1冊を、空間を占める物体として完成させたのは、水声社による卓越した造本だ(訳者あとがきによると、水声社の小川純子氏という方であるらしい)。こんなに美しい本はなかなかない。 素晴らしくイマジネーションを刺激される1冊。 「手のなかから宇宙へ 想い出から未来へ」 書名:さまざまな空間 著者:ジョルジュ・ペレック 訳:塩塚秀一郎 出版社:水声社 定価:2500円+税 ISBN4-89176-495-3 関連サイト: 水声社ホームページ http://homepage3.nifty.com/rose_suiseisha/ |
