経済
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NY市場で原油50ドルを突破し世界経済減速懸念も
2004/09/28 | yama

不安定なイラク情勢に加え中国経済の台頭など世界的な景気回復基調のなかで需給ギャップが拡大している。

NY市場で代表的な原油WTIの1バレル価格が9月27日ついに50ドルを突破した。1983年の上場以来の最高値を更新。心理的な抵抗線だった50ドルを突破し60ドルを目指す展開になりそうだ。

今回の原油高は、世界的な石油需要の高まりを反映したものであるだけに、まだまだ原油高が進むとの見通しが一般的だ。だが、この1バレル=50ドルはいかにも高かった。99年前半までは15ドルを割り込み、原油価格は安定的に推移してきた。過去最高値は90年10月の湾岸危機時の41.15ドル。これを大きく上回って高値記録の更新が続くのは世界的な需要増、そして供給の限界によるところが大きい。

最も石油消費の多い米国経済が景気回復に向かっていたことが、まず大きい。クルマ社会で、日常的に石油を消費する傾向の強い米国が、市民生活に直撃し、消費の減少から景気への影響も懸念されるところだ。そして、いまや日本を抜いて米国に次ぐ石油消費大国となった中国の台頭が大きい。石油だけでなく、鉄などあらゆる原材料をがぶ飲みする中国経済、こうした需要増を見越して石油備蓄に走る動きにつながり、勢い価格を大きく押し上げる要因になっている。

そして、供給側の問題だ。世界第二位の石油埋蔵用を誇る産油国であるイラク情勢が、依然として安定しないなか、サウジアラビアを中心としたOPECの増産もかつてほど効かなくなっている。親イスラエル(リクード)のブッシュ政権と中東諸国の対立姿勢が続くなか、中東情勢の先行きに楽観を許さない状況が続いており、備蓄に走る動きはもう少し続きそうだ。

こうした要因に加え、相次ぎ米国に上陸した大型ハリケーンの影響による米石油在庫の逼迫と、アフリカ最大の産油国であるナイジェリアの治安悪化による供給不安のダブルパンチで、50ドルを超えた原油価格。いまだ上昇の一途にあるが、石油依存度の低下に努め他国に比べ競争力をもっている日本経済にも影響が出てきそうだ。最終消費財メーカーでは価格転嫁しにくい難しい状況が続いており、景気へのマイナス要因であることは確かだ。

原油の高騰が続けば、依存度の高い韓国や中国から景気後退へ繋がるリスクも高まってきた。当然、原油価格は落ち着くが、世界経済の減速の影響こそ、輸出に強い日本経済の恐れるところでもある。

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